ニュースを見ない生活: ニュースは死の商人

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働き方改革「のせいで」ブラック化?

自分はニュースは見ないのですが、自分から検索してニュース記事を能動的に見ることがあります。

不思議なのは「働き方改革のせいで」と書かれた記事が目立つことです。

「プレミアムフライデーはいらない」とか「残業時間制限が甘い」とか 「勤務間インターバル規制が必要」というのはまだ分かります。

でも残業時間の規制をしたら悪くなる、その考え方はそもそもおかしいです。 例えば以下のように。

  • 残業ができないから残業代がもらえない
    • そもそも残業代がないと生活できない給与がおかしいです。
    • まともな会社なら、残業時間が減って生産性が上がったなら「ノー残業手当」のような手当で還元します。
  • 残業ができないから生産性が落ちる
    • 残業前提の働き方をしているからです。仕事のやり方を変えましょう
  • 残業ができないから持ち帰り残業が増える
    • それ違法ですから。

要は因果関係が逆なんですね。 改革ができない会社は働き方改革がなくてもブラックのままです。

対立を煽るのがニュースの仕事

「ニュースをみるとバカになる10の理由」p193に以下のような記述があります。

ニュースは複雑な問題を単純化する。これも一種のカリカチュアだ。 ただ、その場合の題材は人ではなく「立場」である。このことが顕著なのは、 ニュースが倫理上の議論を政治問題として扱うときだ。 誰もがよく知っていることだから、ここでは妊娠中絶に関する「議論」を例に取ろう。

ニュースは、この倫理的かつ法的な議論をふたつの立場に縮約する傾向にある。 スペースの節約のためだけではなく、対立感を尖鋭にして読者を刺激するためである。

問題を2つに集約して、対立させることがニュースの目的です。

しかし本当に必要なのは、不毛な対立ではなく、合意と行動です。 だから、ニュースこそが政治を停滞させている諸悪の根源です。

参考文献