こういう話がよく出てくるので自分の見解をまとめておきます。まずスマートフォンについて。
- ゲームはユーザーインターフェースが本質。なのでゲーム機がなくなることはない。
スマフォはXperia Playという例外はありますが、基本はタッチパネルです。なので、細かい操作には不向きです。ゲーム機と遜色ない操作が実現できるのはせいぜいAVGか一部のSLG、一部の音ゲーくらいでしょう。その意味ではゲーム機ビジネスが終わりとか寝言に等しいです。
なので、スマフォに参入しておくべきなのかは個々のメーカーの事情、得に扱っているタイトルの種類によりますが、現在ゲーム機で利益を上げているのにスマフォに全面的に乗り換えるというのは無謀でしょう。
- 一方で、現状のゲーム機は「可処分時間」「参入障壁」という解決すべき課題がある。
スマートフォンはほぼ一日中手が届く位置にあります。一方でゲーム機は自宅や飲食店など、ある程度落ち着いたところに限られます。この差があるため、同じゲーム内容ならスマートフォンに触れる時間の方が多いです。ゲームという意味では競争相手にならなくても、可処分時間という意味ではスマートフォンは競争相手になります。
また、スマートフォンのゲームは3分あればプレイ出来るのに、ゲーム機のゲームだと起動時間が遅すぎたり、区切りが曖昧で30分ないとプレイ出来ないものが多い点は可能な限り改善すべきでしょう。
「参入障壁」については、例えばiOSだと初期投資はMac本体と実機テスト用のiPhone/iPod touch/iPad、年間10800円のプログラム代のみです。これだけで参入できます。Mac本体やiPhone/iPod touch/iPadは普通の機器としても使えるので、実質1万円程度の費用です。一方でゲーム機は専門の機材が必要で、気軽に個人やグループで参入できる状態ではありません。せめて初代PlayStationの「ネットやろうぜ!」程度の環境は整えてもいいと思います。
次にソーシャルゲームについて。ドラクエ10がオンラインゲームと発表されたときに不満の声が上がったことからも分かるように、多くのユーザは売り切りでないゲームに対する抵抗感が強いです。売り切りでないゲームを詳細に分けると以下のようになります。
- 1プレイごとの課金(ゲームセンター)
- アーケードゲームは家庭用ゲーム機とは違うビジネスモデルなので特に言うこともないです。
- ダウンロードコンテンツ(アイドルマスターの楽曲など)
- 後述の「アイテム課金」と違うのは、課金しなくても通常のゲームとして遊べ、アイテムはプラスアルファとして提供される点です。このタイプはユーザの抵抗感も少ないです。
- 月額課金型(FF11など)
- これらも定着していると言えます。ただ、対象がオンラインゲームに限られるとか、人が少ないとゲーム自体終了してしまうという問題はあります。ただ課金に対する抵抗感は強くありません。
- グリー、モバゲー型
- 「一番儲かっている」領域でかつ「ユーザの抵抗感が強い」のがここです。アイテム課金しないと楽しめない、アイテム課金すると数万円にもなるゲームが該当します。
- ここに関しては非常に抵抗感が大きく、ゲームの内容も全く異なる(ゲームと呼べないものもある)ので、従来のゲームユーザ層と違う層がプレイしていると考えるのが自然です。
また一方で、「ソーシャルな機能」を取り入れたゲームは以前からあります。例えばDQ9のマップ交換などで使われている、Nintendo DSの「すれちがい通信」がその代表例です。その意味では従来のゲーム機で「ソーシャルゲーム」が出来ないというのはNOです。
以上のことをまとめると、「ソーシャルゲーム」の本質は「ソーシャル」でも「ゲーム」でもなく、
「課金」です。「○○はソーシャルゲームに参入しないのか」は、言い換えると、
「○○は課金しないと遊べないゲームを提供して儲けようとしないのか」とほぼ同義です。これらに関しては儲けは大きいが、失う信頼も大きいでしょう。短期的に儲けて逃げたいならともかく、長期的な信頼を考えると現状手を出せる状態ではありません。
まあ多分ここで書いてることはゲーム業界の人は分かってると思いますが(・ω・)