松山市の水道料金が倍になったという【デマ】について

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事実検証

以前少し聞いたときはスルーしてたのですが、 松山市の水道料金が倍になったというデマが流れています。 松山市もこれを否定しています。

自分は5年前1から松山市に住んでいますが、 そんな話は全くありませんし、 そもそも高いと思ったことはありません。 前に住んでたところが月2000円の固定額で、 今住んでるところは2ヶ月毎の集金ですが、 1ヶ月ごとで計算すると前住んでたところより安いです2

松山市の水道料金はこのようになっています。

使用水量 1m^3につき
1m^3〜10m^3までの分 38円
10m^3〜20m^3までの分 159円
20m^3〜30m^3までの分 237円
30m^3〜50m^3までの分 262円

これを例えば、仙台市の水道料金と比較してみます(こちらは税抜なのに注意)。

使用水量 1m^3につき
1m^3〜10m^3までの分 80円
10m^3〜20m^3までの分 185円
20m^3〜50m^3までの分 205円

これを見て分かるように、1m^3から20m^3までは松山市の方が安く、 逆に20m^3から50m^3は松山市の方が高いです。 松山市がこうなってるのは、 松山市がよく水不足になってて、節水に力を入れているからです。 例えば、節水型洗濯機に補助が出ます。 もっとも、自分が松山に来てからは一度も水不足になっていませんが( ・ิω・ิ)

今回は仙台市と比較しましたが、 例えば東京都23区の水道料金は全体的に安く、 千葉県の水道料金は全体的に高いなどと、地域によってまちまちです。 現在の松山市の料金が飛び抜けて高いわけじゃないのだけはハッキリしています。

本題の水道料金についてのデマですが、 どうやらソース3はこちらのようです。 このページに書いてある通り、 確かに例えば1m^3〜10m^3は15円から35円に上がるのですが、 それは値上げというより、 他の地区より安すぎたのを是正するという方が正しい言い方でしょう。

では、この「旧荏原川東、旧荏原川西、旧関屋出口、旧久谷中組、旧窪野地区簡易水道」はどこなのでしょうか。松山に長らく住んでいる人なら分かるかもしれませんが、自分はさっぱり分からないので調べてみました。どうやら、次の地区のようです。

  • 旧荏原川東、旧荏原川西
    • 愛媛県松山市東方町
  • 旧関屋出口、旧窪野地区
    • 愛媛県松山市窪野町
  • 旧久谷中組
    • 愛媛県松山市久谷町

これを地図で見てみれば分かると思いますが、久谷町と窪野町は山の方で、 近くに川が流れている。東方町は平地のようですが、近くに池がある。 つまり、両方とも水の豊富な地区です。 おそらくここに自分たちで水道を作ってたんだと思います。 だから「簡易水道」で、それが「上水道に統合」されたんだと思います。

本当はそこが統合された経緯についても調べたかったのですが、 疲れたのでここまでにしておきます。 ただ、愛媛県松山市東方町について調べてたら 「水道負担金:25万円」という土地があったので、 水道代が安い分、負担がかかっていたのかなと想像してますが…

とにかく、これがデマなのは疑いようがありません。 そのデマを流した人たちが誰なのかTopsyなどで調べてみたのですが、 そのメンバーを見たときに、呆れると同時に怒りが沸いてきました。 これまで何度もデマを流してきた人たちが多数並んでいました。またこいつらか


  1. この記事を書いたのは2014年5月7日です。 ↩︎

  2. つまり安いと思ってたら高いお金を払ってたというわけです。 ↩︎

  3. 元ページが消えてるので(よくあることです)、Internet Archive経由で。 ↩︎

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