2017年9月28日木曜日

奨学金を返済して感じたこと

自分は昨日(2017-09-27)、日本育英会の奨学金の返済(最後の引き落とし)が完了しました。1年間無職期間があったので、15年間かかりました。返済が完了して、自分が思ったことが4つあります。


第一種と第二種は分けて考えるべき

自分は成績が良かったのもあって、第一種(無利子)が受けられました。 無利子とはいえ返済義務があるので楽というほどではないですが、 無職の時に返済延期できたので、負担感は少なかったです。
成績も悪く、大学に遊びに行くような人が 第二種(有利子)を受けて返せないと嘆くのとは、 一緒にされたくないなぁと思います1

デフレは絶対悪

昔と奨学金の何が変わったかなぁと思ったんですが、 一番大きいのは、デフレだと思います。 同じ無利子でも年率4%のインフレなら、実質的に返済額は年々少なくなるのに対し、 年率1%のデフレなら、実質的な返済額は年々増えてきます。 なので、デフレは絶対悪です。 インフレは良いとまで言えるかは分かりませんが、 ハイパーインフレでなければ、デフレよりはマシです。 必要悪という感じですね。

Twitterはクレクレ厨だらけ

奨学金に限らず、お金の件をTwitterで見てて思ったのが、 結局ほとんどみんな「自分は金を払いたくない、でも金は欲しい」クレクレ厨だなと。
これが本当に貧乏で、生活に苦しい人なら分かります。 そのための福祉ですから。 アメリカは寄付文化で、NPOも盛んです。 日本も昔の成功者は慈善事業に積極的なんですが、 最近の小金持ち(元社長のような「元なんとか」)はお金に対する考え方が貧しくて、 使い方もものすごく下手です。話になりません。
自分は昔、職を失ってつらい経験をしたため、福祉の大切さを感じています。 自分がもし高所得者になれば、寄付や税金で、社会に還元していきたいと思います。

長期的には給付型奨学金が主流になる

いつの間にか2017年に給付型奨学金が出来てましたが、 多分今後はこちらが増えていくと思います。 なぜなら、現代社会は「失敗したときのリスク」が高いからです。
昔ならいい大学を出たらいい企業に入れて、 いい収入を得ることが容易だったのですが、 今は少なくとも、昔より不確実性が増しています。 不確実性を減らすためには、失敗したときのセーフティネットが必須です。 セーフティネットの構築をNPOに任せるのも一つの案ですが、 現状の日本では難しいため2、 高負担高福祉の方向に進むのが現実的かなぁと思います。


  1. まあ、自分も遊びすぎて留年したのであまり言えませんが。 [return]
  2. NPOはドラッカーも推進してたので注目しているのですが、正直あまりイメージが良くないですね。 [return]

2017年9月26日火曜日

再び広告をつけた理由

このブログに広告を追加しました。

なぜ広告を追加したのか

以前ブログに「広告は嫌い」と書いたのですが、 このサイトでは広告を入れました。

なぜ方針を180度変更したのかというと、以下の3つの理由があります。

モバイルでも広告ブロッカーが一般的になった

iOS 9より、Safariに広告ブロック機能がついています。 なので、ユーザに選んでもらうことが可能になりました。 もちろんこのサイトでは、広告は最小限にし、 利用者に不快な広告を表示しないように注意しています。

お金に惑わされずに記事を書く自信がついた

自分が広告を載せてなかったのは、お金のために、 中身のない記事を書くのが嫌だったからです。 しかし、今では、そのような記事を書かない自信が付いてます。

無料で労働力を提供するのに疲れた

今回のドラッカーのデマの追求記事1を書くために、1.5時間費やしました。 その後2日間怒りであまり眠れなかったので、5時間くらい自分の時間が奪われました。

しかし、自分が受け取った対価はゼロです。 これでTwitterがマシになるのならまだいいのですが、 Twitterは相変わらずデマッターのままです。

もちろん、広告を貼ったら儲かるものではないし、 自主的にやったことなので、対価が必要ではありません。 ただ、モチベーションを保つために、 「広告を貼らない」という枷は外そうと思いました。

GTD本で有名な、デビッド・アレンの「ストレスフリーの仕事術」に 以下のような記述があります2。 ごくわずかですが、自分がブログを書くことに対して値上げをする必要がありました。

ある日、私の心の中でごく小さな危険信号が鳴り響くのに気づいた。 ある得意先から仕事の依頼があるたびに、ごくわずかだが、 「あーあ」という感じがしたのだ。

(中略)

そして気がついた。クライアントが満足できる水準の仕事をするために 我々が必要とする時間とエネルギーに対して、報酬が低すぎたのである。 そう自問してみた。答えは簡単だった。値上げをすればよかったのだ。 そうすれば、このクライアントに対して、これまでどおりに 時間やエネルギーを捧げても満足することができる。


  1. 著作権法第121条、いわゆる「著作者名詐称罪」に該当します。 [return]
  2. p63 「11 淵が深いほど、流れは豊かに。」より [return]

2017年9月21日木曜日

ドラッカーは「日本人は人の財布は盗まないが、人の時間は平気で盗む。」とは言わない

酷い発言を見ました。
まるでドラッカーが「日本人は人の財布は盗まないが、人の時間は平気で盗む。」と言ったような書き方です。

このツイートのソースはおそらくこれです。

ドラッカー「時間の収支表は常に大赤字である」日本人は人の財布は盗まないが、人の時間は平気で盗む。 | リーディング&カンパニー株式会社

このタイトルもドラッカーの発言がカギ括弧で括られているので、「日本人は〜」がドラッカーの発言ではないと判断できますが、非常に紛らわしい書き方です。

「日本人は人の財布は盗まないが、人の時間は平気で盗む。」は元ネタあるかと思ってしらべてみたのですが、「ザビエルの見た日本 講談社学術文庫」に似たようなことが書いてるらしいという検索結果が出ましたが、それは見てません。まあザビエルが生きていたのは400年以上前だし、本題から外れるので。


「日本人は〜」がドラッカーの発言でないと判断した理由は、ドラッカーの著書「産業人の未来」において、全体主義の国民性による説明を批判していたからです。

第1章「産業社会の行方」のp10〜11に以下のように書かれています。
国民性あるいは民族性なるものが存在することは確かである。しかし、それは主として物事の進め方に関わる特性である。すなわち、緩慢にか急激にか、慎重にか性急にか、感情によってか理性によってか、丁寧に行うかさっと行うかである。 
(中略) 
ファシズム全体主義を国民性によるものとして理解することは、ヒトラーの主張を認めるに等しい。必然かつ不変の国民性という概念と、恒久的かつ不変の人種的特性という概念の間には、ほとんど差がない。
国民性による説明を批判していたドラッカーがこういう発言をするとは思えません。


なお、ツイートのソースにかかれている「時間の収支表は常に大赤字である」も原文とは異なっています。「経営者の条件」の第5章「最も重要なことに集中せよ」の冒頭に以下のように書かれています(太字引用者)。
時間を分析すれば、真の貢献をもたらす仕事に割ける時間があまりに少ないことがわかる。いかに時間を管理しようとも、時間の半分以上は依然として自分の時間ではない。時間の収支は常に赤字である
「プロフェッショナルの条件」の第4章「もっとも重要なことに集中せよ」にも同じ掲載されています(太字引用者)。
時間を分析すれば、真の貢献をもたらす仕事に割ける時間はあまりに少ないことがわかる。いかに時間を管理しようとも、時間の半分以上は、依然として自分の時間ではない。時間の収支は、常に赤字である
原著「The Effective Executive」の「5: First Things First」には以下のように書かれています。こちらを訳したとも思えませんね。
any analysis of executives' time discloses an embarrassing scarcity of time available for the work that really contributes.