2012年7月12日木曜日

ウェイト版タロットの著作権が日本で切れていた件

(追記)Wikipediaでこの話題が取り上げられ、日本語版のタロットカードの記述が更新されました。ありがとうございましたm(_ _)m

ライダー版とも呼ばれる、もっともなじみ深いウェイト版タロットの著作権が切れていることが分かりました。

The Rider Tarot Deck

このような絵柄です。この経緯について書きます。
ふと気になってタロットカードの著作権について気になって調べてみたところ、ライダー・ウェイト版の著作権に関する猫的考察というページを見つけました。この情報を確認したところ、全体的には正しいようですが、計算に一部間違いがあって、どうやら日本での著作権は既に切れているようです。

まず、著作権の保護期間ですが、日本ではWikipediaの著作権の保護期間に書いてあるように、基本的に著作者の死後50年、あるいは団体発行の場合、公表後50年です。これは外国の著作物の場合も同様です。ただし、一部の国の著作物には戦時加算というものがあって、ウェイト版タロットカードの場合、著作者および発売元がイギリスなので、3794日が加算されます。

また、注意すべきなのが保護期間の計算方法で、これは以下のように、発表または死亡の翌年の1月1日から数えます。
著作物の保護期間は、著作者の死亡および上記の事実(公衆への提供、製作)が発生した時から始まる。ただし、これらの事実が発生した年の翌年の1月1日から計算する(7条(5))。
関係者は3者あり、以下のようになっています。
  • アーサー・エドワード・ウェイト:1942年没
  • パメラ・コールマン・スミス:1951年没
  • ライダー社からの発売:1910年
まず、ライダー社の分は公表後50年なので、戦時加算を含めても明らかに切れています。問題は2人の著作者ですが、パメラ・コールマン・スミス女史が1951年没なので、1952年1月1日から50年と3794日を足すと、なんと2012年5月22日になりました。つい先日切れてたというわけです。

このカードのデザインですが、Wikipediaで入手出来ます。例えばFoolのカードのように。ただし、イギリスでは著作権保護期間は死後70年のため、国によってはまだ著作権が切れていないようです。そのため、Wikimedia Commonsには置いてはいけないという注意書きがあります。

2012年7月7日土曜日

くたばれストリンガー!ユーザを敵に回した一つの発言

この記事は、以前書いたストリンガーがソニーに行った「虐待」を見ると理解が進むかもしれません。

Twitterを見てたら次のような発言が目にとまりました。


これ見たとき正直信じられなかったです。いくらストリンガーが無能でもこのような発言はしないんじゃないかと。しかし参照元がはっきりと書かれているので、図書館に行って確認してみました。そうしたら本物でした。まさに( ゚д゚)という感じです。元の記事を入手したので、発言を引用します。
私は6年前にソニーのトップに就任した当初から、電機メーカーが映画や音楽などのソフトウエア部門をグループに抱えている意味を(マスコミから)問われ続けてきました。「他社がコンテンツを使うことを阻止できる」というのがその答えです。米アップルが2003年に音楽配信サービス「iTunes Music Store(現iTunes Store)」を始めた当時、ソニーの音楽部門は楽曲の配信を許してしまった。当時の私にはそれを阻止する力がなかったが、今なら違った判断を下せます。
引用元は「日経ビジネス 2011年9月26日号 26ページ」です。太字は元の記事にはない自分の強調です。

これを見てユーザがどう思うでしょうか。ソニーのコンテンツを見たいからソニーのハードを買いたいと思いますか?当然ノーでしょう。自分が感じているように、ソニーが大嫌いになる人が多いでしょう。

なぜコンテンツの独占は嫌われるのでしょうか。それは別途雑記の「ハードとコンテンツの融合」と「ハードとソフトの融合」の根本的な違いで書きましたが、「コンテンツ」の特性が大きく影響しています。例えばMS OfficeやiTunesといった「ソフトウェア」はWindowsでもMacでも動きますが、それは開発元が「移植」という作業を行っているからです。「移植」以外にも方法はありますが、手間がかかっているのには違いがありません。

これはゲームでも同じです。ゲームの場合はNintendo 3DSの二画面のような、ハードの特性からそもそも移植が不可能なこともあります。なので、あるゲームが特定のハードでしか動かなくても当然か、少なくとも「しょうがない」とは思います。

しかし、音楽や映像の場合は基本的にあらゆるハードで動くのが常識です。DVDやBlu-rayのフォーマットが標準化されているのはあらゆるハードで動くようにするためです。円盤がデジタル配信に変わってもほとんど変わりません。配信元によって若干の違いはあるとしても、フォーマットを変換するためのプログラムを流す労力程度で済む作業です。

本来ならソニーは、「他社にもコンテンツを提供する。しかしソニー製品を使えばよりよい体験を得られる」を目指さなければいけませんでした。AppleがiPod、iPhone、iPadで行っているのはこの方向です。これらの機器はWindowsでも問題なく使うことが出来ますが、Macの場合、標準のアドレスブックやカレンダーと容易に連携が出来るという利点があります(Mountain Lionだとさらに統合されているようです)。なので、Windowsユーザにも楽しんでもらえて、気に入った人の一部がMacを買うという好循環が生まれています。

ストリンガーがソニーに行った「虐待」にも書きましたが、平井社長にはストリンガーおよびその傀儡を全員排除する必要があります。この前の株主総会ではストリンガーの再任に対して200万票の反対票があつまりましたが(PDF)、まだ賛成する人がいるのは情けないことです。ソニーが復活するためにはまずここから始めないといけません。